【言語化力アップ】解像度を上げて「語彙力がない」を改善する方法
ブログで自分の考えをしっかり伝えたいけど、語彙力がなくて「すごい」「やばい」「うれしい」といった言葉しか出てこない…
まずは「観察力」を身につけて、それを言葉にする練習をするといいよ!
観察力とは…
「視点」と「深さ」に注目して、物事を丁寧に見ていくことだよ。映画の感想を例にして具体的に説明するね!
語彙力は、相手の疑問に答える力
映画の感想を聞かれたとき、「やばかった」「すごかった」「面白かった」といった言葉しか出てこないと、「私の語彙力どこいった…」と思って落ち込みますよね。
しかし、なぜ「やばい」「すごい」を連発すると、語彙力がないことになるのでしょうか?
それは「相手が知りたいこと」に答えていないからです。
映画を観た感想を聞くとき、相手が本当に知りたいのは、やばい・すごいと感じた「具体的な箇所」や「理由」です。
それらを伝えるために必要なのは、専門的な知識でも、豊富な言葉のバリエーションでも、言葉を使いこなす力でもありません。
物事を見るときの「視点」と「深さ」。つまり「観察力」が必要なんです。
たとえば映画の感想を例にして、視点と深さを考えてみましょう。
視点と深さで、解像度を上げる
視点は「何に」やばさを感じたのか
視点とは、その人が映画の「どこに」「何に」やばさを感じたのか、です。
演技なのか、キャラクターなのか、映像なのか、脚本なのか。
どのポイントに注目して映画を観るかは、人によって違います。その注目したポイントが「視点」です。
深さは「なぜ」やばいと感じたのか
一方、深さは、その人が「なぜ」その映画をやばいと感じたのかです。
キャラがやばいと感じても、やばいと思った理由は人によって違います。そこを掘り下げて考えることが「深さ」です。
掘り下げて考える一例を紹介します。
Q. なぜキャラがやばかったのか?
A. 主人公と自分が似ていたから
Q. なぜ自分と似ていると感じたのか?
A. 主人公と同じような失恋を経験したから
Q. なぜ同じような失恋をしたらやばい?
A. 映画に感情移入できて泣けるから
【結論】失恋の経験がある人は感情移入できて泣ける映画
こうして視点と深さに注目して観察すると、
失恋経験がある人は、感情移入できて泣けるからオススメ。私は主人公と自分を重ねて感動したよ。
と、具体的な感想を語ることができます。
語彙力の前に、言語化力が必要
この感想に難しい言葉は使っていないので、一般的に「語彙力がない」といわれる状態は、言葉を知らないわけではありません。
語彙力は、知っている言葉の数が豊富で、状況に合わせて言葉を使いこなす力のことです。
しかし知っている言葉の数が多くても、伝えるためにはまず、自分の想いや考えを言葉にする「言語化力」を育てる必要があります。
そして言語化力を育てるためには、物事をさまざまな視点から深く掘り下げて考える「観察力」を養う必要があるのです。
言い換えると、観察力は、さまざまな視点から物事を掘り下げて考える力。
言語化力は、さまざまな視点から掘り下げて考えたことを言葉にする力。
語彙力は、さまざまな視点から掘り下げて言葉にしたことを、状況や相手に合わせてわかりやすく伝える力です。
解像度を上げる質問
つまり伝える力のベースは、観察力。
観察力は、ビジネスシーンではよく「解像度を上げる」と表現されます。
荒い画像を鮮明にするためには、日頃から次のような質問を自分に投げかけてみましょう。
- どこが?
- 何が?
- なぜ?
- それで?
- だから?
まずは映画の感想でOK。
小さな積み重ねが言語化力や語彙力につながり、やがて伝える力に育ちます。
文章で自分の人柄を伝える方法
日記ブログを卒業すれば個性が出る
解像度を上げて観察する習慣がつくと、文章で自分の人となりを伝えることもできます。
たとえば以下の文章だと、ただの日記か感想文です。
今日はお客様からお礼のメールをいただいて、とてもうれしい1日でした。
家族や友人であれば喜びを共有してくれるかもしれませんが、面識のない人がこの文章を目にしても、印象には残りません。
そこでこの出来事を、視点と深さで観察してみましょう。
【例文】感想文に視点と深さを加える
まず視点は、「どこが・何がうれしかったのか?」を考えることです。
「どこが?」「何が?」と問いかけると、次のような答えが出てきます。
Q. どこが、何がうれしかった?
A. 自分の講座を受けたことで、お客様に変化が生まれたことがうれしかった。
A. その変化を丁寧にメールで伝えてくれるお客様の人柄に感動した。
次に深さは、「なぜ?」を考えることです。
なぜお客様に変化が生まれるとうれしいのか自問すると、次のような答えに行き着きます。
Q. なぜお客様が変化するとうれしい?
A. 自分の仕事が誰かの役に立っている実感を持てるから。
Q. なぜ役に立ったらうれしい?
A. それが仕事のやりがいであり、日々の活力だから。
この視点と深さを文章に織り込むと、次のようになります。
【感想】
今日はお客様からお礼のメールをいただいて、とてもうれしい1日でした。
【視点】
このお客様は、講座を通して○○から○○の状態になれたそう。
それを丁寧に伝えてくれるお客様の人柄に、私こそお礼を言いたい。
【深さ】
自分の仕事が誰かの役に立っている。
そう実感できることが仕事のやりがいであり、日々の活力になっています。
言語化力アップが、独自性に
「うれしい1日だった」と感想を伝えるだけの文章よりも、人柄や価値観が伝わる文章になっていますよね。
このように、丁寧に自分の感情や思考を観察し、それを文章の中に織り込んでいくと、その人ならではの視点や捉え方を表現できます。
そしてこの独自の視点こそが、その人の個性。
直接「私はこういう人です」と主張しなくても、自然とパーソナリティーや大事にしていることを伝えられます。
つまり観察力を磨いて言語化力をアップさせることが、独自性につながるのです。