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ブログ&記事執筆の手順 迷わずスイスイ書ける5ステップ

bluefield1218
あむにゃん
あむにゃん

ブログや記事執筆の途中で、何を書いているのか分からなくなっちゃった。話の流れも不自然だし、テーマもズレた…

こずえ
こずえ

迷わずスイスイ書ける5ステップを紹介するね。この手順で書くと、ヌケ・モレなく伝えたいことを書き切れるよ

こずえ
こずえ

ライター歴10年でたどりついたステップだから参考にしてみてね

迷わずスイスイ書ける5ステップ

ブログや記事を書くときに注意したいのは、「いきなり書きはじめないこと」です。

迷うことなく最後まで記事を書き切りたい人は、次の5ステップに沿って文章を書いてみましょう。

迷わずスイスイ書ける5ステップ

(1)誰に・何を伝えるのか決める
(2)素材を書き出す
(3)書く順番を決める
(4)ひとまず書き切る
(5)推敲する

この手順を踏むことなく、いきなり記事を書きはじめると、

「何を書いているのかわからなくなった」
「文章がまとまらない」
「話の流れが不自然で書く手が止まった」
「いつのまにか内容がズレていた」

といった問題が起こりやすくなります。

150~200字程度なら、思いつくままに書いても行き詰まることはないでしょう。

しかし200字を超えると、話の流れや書く内容を準備しておかないと、道に迷ってしまいます。

それぞれのステップでは、何をするのか。ステップ1から順に解説します。

STEP #01
誰に・何を伝えるのか決める

途中でテーマがズレたり、何を書いているのかわからなくなったりする原因は、「誰に・何を伝えるための記事なのか」を見失っているケースが多いです。

想定している読者は誰なのか。その人たちに何を伝えるための記事なのか。

これを定めないまま書き始めると、読み手に合わせた情報の取捨選択ができません。

そのため最後まで書き切ったとしても、まとまりのない、頭の中に浮かんだことを書き連ねただけの文章になりやすいです。

誰に:読み手の悩みや欲求も想定

まず、誰に向けた記事なのかを考えるときには、「20~30代女性」といったカテゴリー(属性)だけでなく、その人たちの「悩み」や「欲求」も意識しましょう。

たとえば、おすすめの副業を紹介する記事を書く場合。

読み手のカテゴリーだけを想定したものと、悩みや欲求まで想定したものとでは、次のような違いがあります。

「誰に」を想定するポイント

カテゴリーだけを想定した例

・20~30代の副業をしたい会社員女性

悩みや欲求も想定した例

・20~30代の副業をしたい会社員女性。未経験でも挑戦できて、ゆくゆくはフリーランスとして独立できる副業を知りたい人。

同じ副業をしたい人でも、月に数万円の副収入がほしい人と、いずれは独立してフリーランスになりたい人とでは、紹介する副業が違ってきます。

そのためカテゴリーだけでなく、「どんな悩みや欲求を持っている人なのか」まで想定すると、記事の的が絞れ、内容も濃くなります。

何を:記事を読むと何がわかるのか

読み手の悩みや欲求を定めたら、次は「その記事を読めば何がわかるのか」も決めましょう。

先ほどの副業だと、以下のようなケースが考えられます。

【副業記事の場合】誰に・何を伝えるか

何を伝える?

独立を目指せる副業を3つ紹介。各副業に向いているタイプと、スキル習得に必要な時間&お金を伝える。

読み手に何を受け取ってもらうための記事なのか。何を知ってもらうために書くのか。

その記事を書く「目的」を最初に定めておくと、書いている途中でテーマがズレにくくなり、情報の取捨選択もしやすくなります。

この記事の場合

ちなみにこの記事は、以下の設定で書いています。

【この記事の場合】誰に・何を伝えるか

誰に伝える?

ブログ発信をしている起業家や、記事執筆に慣れていない初心者ライター。「途中で何を書いているのかわからなくなる/文章がまとまらない/話の流れが不自然になり書く手が止まる/いつのまにかテーマがズレる」といった悩みを持つ人。

何を伝える?

迷わずスイスイ書ける5ステップを伝える。

誰のために、何を伝える文章を書くのか。

この2つがしっかり定まっていると、途中で迷ったとしても最初の目的に立ち返り、どんな軸で何を書けばいいのか見つめ直すことができます。

STEP #02
素材を書き出す

頭の中にある情報を「見える化」

誰に・何を伝えるのか決めたら、今度は書く内容(素材)を、紙やノートに書き出しましょう。

頭の中にある情報をいったん外に出し、「見える化」することで、書く内容を客観視できます。

下の画像は、この記事の準備をしたときに書き出した素材です。

未消化の情報は書き出す量が多い

この画像は1枚で完結していますが、実際はA4用紙1枚では収まらないことのほうが多いです。

書き出す量の違いは、情報の整理具合によって異なります。

自分の中で整理が進んでいる情報は、書き出す量が少なくなり、自分の中で未消化の情報は、書き出す量が多くなります。

以下の画像は、自己紹介ブログを書いたときの素材です。

A4用紙5枚くらいの量になっているので、参考までに画像をアップしておきますね。

見える化の3つのポイント

頭の中にある素材を「見える化」するときのポイントは、3つ。

見える化のポイント3つ

(1)誰に・何を伝えるのかも一緒に書く

紙やノートに書き出すときに、誰に・何を伝えるのかも一緒に書いておくと、それに合わせた情報を引き出しやすくなります。

(2)キレイに書かなくてOK

目的は頭の中を可視化することなので、キレイに書かなくてもかまいません。書き方に決まりはなし。自分が理解できればOKです。

(3)思いつくものはすべて書く

この時点では、思いついたことはすべて書きましょう。書くこと・書かないことの取捨選択は、次のステップ3(書く順番を決める)で行います。

私は頭の中がゴチャゴチャしているタイプなので、脳内だけで考えていると、書きたいことが一向にまとまりません。

だから、頭の中にある情報をいったん外に出す。

すると脳内のワーキングメモリが回復し、情報の取捨選択がしやすくなります。

STEP #03
書く順番を決める

素材を書き出したら、今度はその素材をもとに書く順番(話の展開・構成)を決定します。

読み手が「疑問」を抱く展開はNG

書く順番を決めるポイントは、読み手が疑問を抱かない展開にすることです。

記事を読んでいる途中で、次のような疑問が頭の中に浮かぶと、読み手はそれ以上 文章を読んでくれません。

読み手が疑問を抱く展開
  • 結論が書かれていない/前置きが長い
    「で、何が言いたいの?」となる
  • 結論の理由が書かれていない
    「なんで? 根拠は?」となる
  • 話が抽象的すぎる
    「わかったようで、わからない」となる

この3つの疑問を回避するために役立つ構成法が、「PREP法」です。

説得力のある文章になる「PREP法」

PREP法は、「結論」「理由」「具体例」「結論」の順で文章を書く手法。

この順番で書くと、わかりやすく説得力のある文章をつくることができます。

PREP法

1. 結論:Point
  まずは結論を伝える

2. 理由:Reason
  その結論に至った理由や根拠を伝える

3. 具体例:Example
  結論や理由を具体的に説明する

4. 結論:Point
  最後にもう一度 結論を伝える

実はこの記事も、PREP法の構成になっています。

無理にPREP法の構成にする必要はないですが、わかりやすく説得力のある文章を書こうとすると、自然とこの構成に近づきます。

【簡易版】この記事の構成

1. 結論:Point
ブログや記事を書くときには、いきなり書き始めず5ステップで文章を書く。

2. 理由:Reason
準備せずいきなり書き始めると、最後まで書き切るのが難しくなるから。

3. 具体例:Example
迷わずスイスイ書ける5ステップを、それぞれ詳しく解説。

4. 結論:Point
5ステップのおさらい。

上記は簡略化した構成ですが、実際にはもう少し詳しく構成を作っています。

以下が、この記事の構成(詳細版)です。
※Googleドキュメントで作成していた構成を転記

【詳細版】この記事の構成

迷わず書ける5ステップ

●いきなり書きはじめるのはNG。

●迷わず書くための5ステップで書く
(1)誰に何を伝えるのか
(2)素材を出す
(3)順番を決める
(4)書く
(5)推敲する

●いきなり書き始めると…
・何を書いているのかわからなくなる
・途中で書く手が止まる
・いつのまにか内容がズレる

●次から5ステップを具体的に解説

ステップ1:誰に何を伝えるのかを決める

●誰に:カテゴリーではなく悩みを想定
・例を入れる:会社員副業?

●何を:その記事で何がわかるのか、目的
・例を入れる:会社員副業?

●この記事の「誰に・何を」も入れる

ステップ2:素材を書き出す

●頭の外に出して可視化する
・この記事の画像

●アウトプット量が多いもの
・未消化の素材は量が多い
・実際の画像(別の記事の)

●可視化するときのポイント
(1)誰に、何を伝えるのかも書く
(2)キレイに書かなくていい
(3)この時点では全部書く

ステップ3:書く順番を決める

●PREP法の紹介
・PREP法は、わかりやすく説得力のある文章になる構成法
(1)Point(結論)
(2)Reason(理由)
(3)Example(具体例)
(4)Point(結論)

●この記事の構成を紹介

ステップ4:書く

●立ち止まらず書き切る
・言葉選びや言い回しにこだわると完成しない
・細かい修正は推敲でする
・何日かに分けて書いてもOK

ステップ5:推敲する

●推敲の基礎
・1文の長さは60字以内
・60字以内とそれ以上の例文比較
・1文1メッセージが基本

5ステップのおさらい

●迷わず書ける5ステップのおさらい

書く内容を取捨選択する基準

書き出した素材をもとに、書く内容を頭の中でシミュレーションしながら構成をつくると、情報の過不足に気づけます。

この記事の構成を考えているときには、「推敲」に関する情報量を調整しました。

素材を書き出している段階では3つくらい書く予定でしたが、それだと膨大な文章量になると気づいたので、1つに絞ることに。

この記事の目的は、推敲のやり方を伝えることではなく、迷わず書くための5ステップを解説することです。

テーマからズレないためには、情報を捨てることも大事。だから読み手にとって「絶対に欠かせない」といえるポイントを1つ選んで、伝えることにしました。

構成を練っている段階で情報の過不足に気づいたら、その都度「誰に・何を伝えるための記事か」に立ち返り、書く内容を取捨選択してください。

STEP #04
ひとまず書き切る

書く順番(構成)を決めたら、ようやく記事を書きはじめます。

ただし、いったん全文を書き切るまでは、細かい「言葉選び」や「言い回し」にはこだわらない。

これが書くときのポイントです。

言葉選びや言い回しの調整は後回し

「細かい言葉選びや言い回しへのこだわり」とは、次のようなことです。

細かいこだわりの例
  • 「美しい」を「きれい」という表現に変えようか?
  • 見出しはパターン1とパターン2、どちらがいいかな?
  • この文末は「です」ではなく「体言止め」に変えようか?

全文を書き上げる前に細かいことにこだわると、終わりが見えなくなります。長文であればあるほど、完成が遠のきます。

書いても書いても記事が完成しない――。これでは書くことが嫌になってしまいます。

だからまずは、全体を書き切ることに集中する。

「細かい言葉選びや言い回しは、書き切ったあとで考える」と割り切りましょう。

何日かに分けて書いてもOK

全文を書き上げておくと、あとは調整するだけなので、気がラクになります。

記事制作は時間もかかるし頭も使う作業なので、気分が軽い状態でいることが意外と大事です。

1日で書き上げるのが難しければ、キリのいいところで区切り、何日かに分けて書いてもOK。

何日かに分けて書いたとしても、細かい表現の調整は後回しにして、いったんは決めた構成で書き切りましょう。

STEP #05
推敲する

全文を書き切ったら、最後に推敲です。

書き終えた直後は脳がヒートアップしているので、できれば1日あけて、冷静になった状態で読み返すのがオススメです。

推敲は、大きく分けて2つの段階があります。

推敲の2段階

(1)内容に矛盾や破綻がないかチェックする

(2)読みやすい文章表現に調整する

まずは(1)から説明しますね。

内容に矛盾や破綻がないかチェック

細かな文章表現の手直しをする前に、まずは文章全体のバランスを見直します。

書き切った文章を改めて読むと、内容が矛盾していると感じたり、展開に無理があることに気づいたり。

構成段階ではわからなかった、足りない情報や余分な情報に気づくこともあります。

この記事を書くときにも、あとから調整した部分があります。

それがまさに、この箇所です。

構成の段階では推敲のポイントを1つだけ書くつもりでしたが、全体を読み直していると、

「細かな文章表現の推敲をする前に、全体のバランスを見直す必要がある」

と気づきました。

そのためこの部分は、推敲段階で追記。

構成をしっかり練っても、書いたあとで調整が必要な部分は出てきます。慣れと経験で減りますが、ゼロにはなりません。

実際に書いてみないと気づけなかった部分は、全体を見ながら最後に調整する。

これが推敲の第一段階です。

各段に読みやすくなる推敲の基礎

推敲の第二段階は、細かい文章表現を調整し、読みやすい文章に仕上げることです。ここでようやく、言葉選びや言い回しも調整します。

先にお伝えした通り、推敲テクニックはいくつもあるので、ここでは厳選して1つお伝えしますね。

1文の長さを60字以内にする

1文が長いと、読んでも理解しづらい文章になりがちです。

そのため1文は、なるべく短く。具体的には60字以内を目安にしましょう。

実例を見るとわかりやすいので、まずは1文93字の文章を読んでみてください。

1文が60字以上の文章

【例文】1文が60字以上の文章(93字)

1文が長いと理解しづらいので、読んでいる人がくじけてしまって、せっかく書いても最後まで読んでもらえなくなるので、1文は60字以内にまとめると、読む人に負担のないわかりやすい文章になります。

がんばって読めば理解はできますが、言いたいことがはっきりと伝わってきませんよね。

この文章の問題点は、2つあります。

問題点(1)

1つ目は、同じメッセージを繰り返している点です。

「読んでいる人がくじけてしまう」と「最後まで読んでくれなくなる」は、言葉を変えているだけで同じ意味です。

繰り返し伝える必要性は特にないので、どちらかを削るとスッキリします。

問題点(2)

2つ目は、1文に複数のメッセージが入っている点です。今回の例文には、2つのメッセージが混在しています。

1文の中にある2つのメッセージ

(1)1文が長いと最後まで読んでくれない

(2)1文を60字以内にまとめると、わかりやすい文章になる

1文に複数のメッセージが入ると、伝えたいことの「的」がぼやけるので、何を伝えたいのかがイマイチわからない文章になってしまいます。

1文が60字以内の文章

一方、こちらは例文を60字以内にした文章です。

【例文】1文が60字以内の文章(37字/37字)

1文が長いと理解しづらいので、せっかく書いても最後まで読んでもらえません。

1文は60字以内にまとめると、読む人に負担のないわかりやすい文章になります。

重複表現を削除し、1文1メッセージにしただけで、グッと読みやすくなりました。

1文を60字以内にすると、自然と言いたいことの的が絞れ、伝えたいことが届きやすくなります。

このポイントを押さえるだけで読みやすさが格段に変わるので、推敲をするときには意識して調整してみてください。

書く前の準備が記事の質を上げる

最後に改めて、迷わずスイスイ書くための5ステップをまとめておきます。

迷わずスイスイ書ける5ステップ

(1)誰に・何を伝えるのか決める
(2)素材を書き出す
(3)書く順番を決める
(4)ひとまず書き切る
(5)推敲する

テーマに沿った一貫性のある記事を書くためには、書く前の準備が欠かせません。

最初は難しくても、書く内容を練る習慣が身につくと、記事の質も上がり、伝えたいことをヌケ・モレなく伝えられるようになります。

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Profile
青野 梢
青野 梢
伝わる文章づくりのパートナー
個人事業のキャリアサポーター
1981年、愛媛県生まれ。住宅設備メーカーで提案型の接客を経験後、31歳のときに未経験からフリーランスのライターに転身。

サンケイリビング新聞社が発行する広告媒体の編集を経て、インタビュー記事の執筆にも取り組む。女性のライフ&キャリアを応援するWebメディア「日経ウーマンオンライン」や「日経xwoman」の執筆・編集にも従事。

専門分野であるキャリア形成を体系的に学ぶため、国家資格キャリアコンサルタントを取得。ビジネス書の編集も手掛ける。これまで書いた記事は800本を超え、インタビューした人は300人以上。

取材相手からは「気づきの多い時間だった」「頭の中をスッキリ整理できた」という言葉をもらうことが多く、対話を通してその人の人生や思いを深く掘り下げることが得意。

現在は約10年のライティング&インタビュー経験を生かし、伝わる文章づくりをサポートするサービス「Amu(あむ)」を展開。起業家・フリーランス向けの文章&発信術や、ライター向けの取材&執筆術を伝えている。
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